実写版『リトル・マーメイド』エリック王子役、ハリー・スタイルズでなくなった理由
実写版『リトル・マーメイド』(6月9日公開)でエリック王子を、ハリー・スタイルズが演じていたかもしれなかった。
本作は、陸の上での暮らしを夢見る人魚のアリエルを主人公にしたディズニーの人気アニメーションを実写化。『メリー・ポピンズ リターンズ』『シカゴ』のロブ・マーシャル監督がメガホンを取り、歌手のハリー・ベイリーがアリエル役に抜てきされた。
ワン・ダイレクションのメンバーで、現在はソロで活躍中のスタイルズは2019年、アリエルが恋に落ちる人間のエリック王子役で出演交渉中だと伝えられた。のちに本人もこれを認めたが、「しばらく音楽活動に専念したい」との理由で断ったことを告白。最終的に映画『ベラのワンダフル・ホーム』(2019)などの新星ジョナ・ハウアー=キングが役を射止めた。
マーシャル監督によると、スタイルズが本作に出演しなかった理由は他にもあるらしい。Entertainment Weekly で監督は「彼とは会いました。すてきで、素晴らしい人でした」と振り返ったが、「彼はもっと彼が出ることになったダークな感じの映画をやりたかったんです」と説明。
実際、スタイルズはクリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』(2017)で俳優として映画デビュー後、男性に惹かれながらも女性と結婚する警察官の青年を演じた『僕の巡査』(2022)や、スリラー映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』(2022)に出演している。
マーシャル監督は「ハリーのように若いミュージシャンの多くは、自分の道を切り開こうとしているときに、必ずしも歌手として見られたいわけではないのです。だから、彼は自分を伸ばすために、ミュージカルではないジャンルで何かをやりたかったんです」と明かしている。(編集部・中山雄一朗)