アカデミー賞スタント部門設立に前向きか『ジョン・ウィック』監督「前進している」
キアヌ・リーヴス主演の人気アクション『ジョン・ウィック』シリーズを手掛けるチャド・スタエルスキ監督が、米アカデミー賞へのスタント部門創設について、アカデミー側と話し合いを持ち、「信じられないほど前向きだった」と ComicBookMovie.com のインタビューで語っている。
キアヌ・リーヴスVSドニー・イェン!『ジョン・ウィック:コンセクエンス』特報映像
『マトリックス』(1999)でキアヌのスタントダブルを務めるなど、アクション畑出身のスタエルスキ監督。2006年に、パートナーのデヴィッド・リーチ(『ブレット・トレイン』監督)と共にアクションチーム 87eleven Action Design (87イレブン・アクション・デザイン)を設立し、ハリウッドで数多くのアクションを演出、スタントパフォーマーやアクション監督の育成に務めている。
同サイトのインタビューで、この数か月で、アカデミー協会のメンバーと実際に会ったと明かしたスタエルスキ監督は、スタント部門に対するアカデミー側の反応が「正直なところ、信じられないほど前向き」だったと報告。「初めて実現に向けて具体的に前進することができたと思います。早ければ次かその次のオスカー、遅くとも3~4年後には実現できると思う」と希望を明かした。
アカデミー賞のスタント部門について、スタエルスキ監督は過去にも、誰も舞台裏でアカデミー側と具体的な話し合いをもっていないことや、一つの作品で複数人のコレオグラファーらが参加するアクションに対して、何人までを対象に、どんな賞を創設するのかといった調整が必要だとDeadlineに語っていた。
現状においても、アクションチームの誰が受賞の対象となるのかなど、具体的な話は進んでいないようで、スタントコミュニティーとアカデミーの双方で話し合う必要があるというスタエルスキ監督。ただ、「双方とも信じられないほど前向きです。少なくとも私たちが会った人々のなかで反感を抱いている人はいなかった、両陣営が共に望んでいるように見えた。彼らはオスカーにスタントを望んでいるし、そうなるでしょう。あとは、行き当たりばったりのようなものではなく、いかにして、できる限り公平で考え抜かれたものにするかです」とも語っている。
スタエルスキ監督は、『ジョン・ウィック』シリーズ第4弾『ジョン・ウィック:コンセクエンス』が9月22日に日本公開。人気ゲーム「Ghost of Tsushima」(ゴースト・オブ・ツシマ)のハリウッド映画版や、マイケル・B・ジョーダンが主演を務める映画版「レインボーシックス」など、数々の新作企画の進行が報じられている。(西村重人)