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「どうする家康」岡田准一、信長役にさらなる意欲 「いつかまた出会えれば」

近江八幡市で開催されたトークショーに参加した岡田准一
近江八幡市で開催されたトークショーに参加した岡田准一

 松本潤主演の大河ドラマ「どうする家康」(NHK総合で毎週日曜夜8時~ほか)で織田信長を演じる岡田准一が、信長が築城した安土城のある近江八幡市で開催されたトークショーに出席し、信長を演じ終えた心境について語った。「セクシーで哀しさのある覇王」を意識したと言い、信長役と「いつかまた出会えれば」と意欲を見せた。イベントには制作統括の磯智明、衣装、ヘアメイクなどを手掛けた人物デザイン監修の柘植伊佐夫も参加した(※第27回の展開に一部触れています)。

【画像】16日放送回は饗応のシーン!

 16日放送の第27回「安土城の決闘」では家康(松本潤)が京の本能寺で信長を討つ覚悟を決め、家臣たちが賛否に分かれるなか、信長に招かれ安土城へ。酒宴の席で家康が膳の鯉がにおうと言い出したことから、信長は接待役を務めた明智光秀(酒向芳)に激高。光秀が追放されたその晩、信長と家康は二人きりで対峙する。

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 信長役の反響について「小さいお子様にも声をかけていただけている」と大河ドラマならではの大きさを実感したという岡田。主人公・家康にとって絶対的なカリスマとして描かれてきたが、「信長の格好をしてると、撮影現場で誰も話しかけてくれないんですよ。(制作統括の)磯さんなんか全然目も合わせてくれない(笑)」と共演者やスタッフもそのオーラに圧倒されていた様子だ。

 司会から「信長の2面性」について問われると、岡田は「すごく意識していました」と即答。「信長がすごかったのは、部下を競争させて育てていくんですよね。家康は待って待って天下人になった男ですが、信長はことを変えるために急ぎすぎたがゆえに皆に裏切られる。強烈に相手にプレッシャーを与えることは実際にもあったと思うので、そこは強めにというのはありました」と信長像に対する解釈を交えつつ意図を述べた。

観客との記念撮影

 印象的なシーンについては第14回で信長が、浅井長政(大貫勇輔)の謀反の動きを進言する家康と激しく言い争う回を挙げる岡田。信長が涙を流す場面が話題を呼んだが、「泣く予定はなかったんですよね。やっているうちに泣けたというか。このタイミングでこのセリフを入れて……とかっていうことにはあまり興味がなくて、どういうタイミングでどういう風に言えば相手の気持ちが動くのかっていうことをずっと探しながら現場にいました。そういう意味では、松本君をどう揺れ動かすのかということを心がけて、急に本番だけ叩くようなこともありましたね」と予定調和に陥らない芝居を心掛けたという。

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 本日(16日)放送回でもそういった局面があると言い、「振り向いたら松本君がボロボロに泣いていたんですよ。そういう台本にはなってないんですけど、松本君にそういうことを伝えられたらいいなと。大河ドラマって1年通すから本当に傷つくというか、思いもしないシーンだったりとか、2か月ぐらいの撮影だと意図があったり、こうしたいっていうことが乗っていってしまったりとか、どう消すのかっていうのが大事になってくる。1年半とかやってくると自然に台本もセリフが覚えやすくなって、ぱっと見ただけでセリフが言えるように染み込んでいくっていうのが大河の良さ。その中で“俺こういうつもりじゃなかったんですよね”っていうことができればいいなって思っていたら、彼がボロボロに泣いていて」と松本との台本を超えた芝居を述懐。「この役を引き受けて良かったなと思った瞬間でした」と喜びをかみしめていた。

 27回では「信長の限界」を意識したと言い、「28回で本能寺の変が起こりますけど、27話の方が大事だと思っている」と本エピソードの重要さを強調する岡田。磯は「局内で話していたのは、これはある恋愛ドラマもあり別れのシーンだなっていう。別れ話を切り出した2人の関係みたいなところがあって、お互いにかける言葉にも重みがある」と話す。

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地元メディア向け取材会にも出席

 トークショー後の地元メディア向け取材会では、「今回は家康が主人公なので信長の役割は限られていましたが、松本君も喜んでくださったのでやり切れたのかなとは思っています」と信長を演じ終えた心境を打ち明けた岡田。「でも信長としては全てを演じ切れているわけではないので、いつかまた出会えればとは思っていますし、演じていて信長さんに嫌われている感じはしなかったのでまた出会えるかな、なんて思いながら役者人生を進めていければいいなと思っています」と今後再び信長を演じることにも意欲を見せる。

 次週に描かれる本能寺の変の見どころについて、「台本で描かれる家康との関係を大事にした信長について、聞こえは良くないかもしれませんがすごくセクシーな人として演じたいと思っていました。セクシーで哀しき覇王。そこは演じたい思ってプランを練っていったところもあるので、そういう意味では信長が孤独な死に方をしていく本能寺になると思います。 天下人の中に住まう寂しさみたいなのも表現できたらいいなと思って演じていたので、そこが詰まった信長の最後にはなっているとは思います」と語った。

 なお、トークショーで観客との記念撮影では岡田が「近江の“白ウサギ”たち……楽しそうにね!」と粋な呼びかけをして、場内から歓喜と黄色い悲鳴が上がっていた。(編集部・石井百合子)

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