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夢見た田舎暮らしは地獄だった…心理スリラー『理想郷』11月劇場公開

映画『理想郷』ティザービジュアル
映画『理想郷』ティザービジュアル - (c) Arcadia Motion Pictures, S.L., Caballo Films, S.L., Cronos Entertainment, A.I.E,Le pacte S.A.S.

 昨年の第35回東京国際映画祭で最高賞にあたる東京グランプリ(東京都知事賞)、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞の3冠に輝いたスペイン・フランス合作映画『ザ・ビースト(英題)』の邦題が『理想郷』に決まり、11月3日より劇場公開される。

嫌がらせされ…『理想郷』フォトギャラリー

 物語は、スローライフに夢を抱いたフランス人夫婦のアントワーヌとオルガが、緑豊かな山岳地帯スペイン・ガリシア地方の小さな村に移住するところからスタート。しかし、村は慢性的な貧困問題を抱えており、村人たちは穏やかとは言えない暮らしを送っていた。隣人は新参者であるフランス人夫婦をあからさまに良く思っておらず、嫌がらせをエスカレートさせていく。そんな中、村にとっては金銭的利益となる風力発電のプロジェクトをめぐって村人と夫婦の意見が対立し、敵対関係は一層激化していく……。

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 『理想郷』は、2010年の発覚から裁判が終わるまでの8年間、多くの新聞が報道するなど、スペイン全土を震撼させた実際の事件をベースにした心理スリラーだ。第35回東京国際映画祭で審査委員長を務めた『フリーダ』『アクロス・ザ・ユニバース』などのジュリー・テイモア監督は「格差、外国人排斥、都市と農村の隔たりなどを重層的に表現した並はずれた傑作」と絶賛。スペインの第37回ゴヤ賞では最優秀映画賞、最優秀監督賞など主要9部門に輝き、フランスの第48回セザール賞では最優秀外国映画賞を受賞するなど高い評価を得た。

 監督・脚本を務めたのは、『おもかげ』のロドリゴ・ソロゴイェン。夫アントワーヌ役を『ジュリアン』『悪なき殺人』のドゥニ・メノーシェ、妻オルガ役を『私は確信する』『ヴィーガンズ・ハム』のマリナ・フォイスが務めた。(編集部・市川遥)

映画『理想郷』は11月3日よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネマート新宿ほか全国順次公開

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