「VIVANT」富栄ドラム、元力士が俳優転身を決めたキッカケ 当初はエキストラのオーディション参加だった
TBS日曜劇場「VIVANT」(毎週日曜よる9時~)のドラム役で人気急上昇中の富栄ドラムが、元力士から俳優の道を進むことにした理由、主演の堺雅人らキャストとの撮影エピソードを語った。
ドラムは、警視庁公安部の刑事・野崎守(阿部寛)の仲間で、主人公・乃木憂助(堺)たちとはスマートフォンの音声機能(声:林原めぐみ)を駆使して会話する。随所で乃木や野崎をサポートするなど、ドラマ屈指の人気キャラクターとして視聴者から愛されている。
力士として活動していた富栄は、「子どもの頃からドラマを観るのが好きで、憧れは強く持っていました。また、相撲を辞めるときに、それまで努力してきたこと、経歴も含めて自分の見た目や運動神経を活かしたいと考えたときに、俳優が頭に浮かびました」と俳優に転身したきっかけを語る。「去年の今頃は、まさか自分が堺さんたちと一緒の画面に映って演技をするなど想像すらしていませんでした。自分が今、ここにいるというのが、いまだに信じられないです」
富栄はもともと、本作のエキストラオーディションに参加していたという。「福澤克雄監督(原作・演出)の作品ですので、何とか選ばれたいと思っていたら、どんどん話が進んで。まさかレギュラー出演できることになるとは夢にも思いませんでした」と驚きを隠せなかった。
「撮影前に福澤監督から『表情というのは気持ちで作る』と教えていただいたおかげで、何とかドラムらしい表情が掴めてきました。野崎さんやチンギスさん(バルサラハガバ・バタボルド)とのシーンでは、監督のイメージと違ったらどうしようという不安もありましたが、キャラが濃いと褒めていただき、とても自信に繋がりました」と福澤監督とのエピソードを語った富栄。「また、クランクインの前、素人の僕がいきなり現場に入って戸惑わないようにと、福澤監督の配慮でスタッフさんたちと親しくなる機会を与えてくださいました。スタッフさんたちと同じように赤坂に通い、行動を共にすることで早く溶け込めました。福澤監督は、僕にとても愛情を注いでくださり、本当に尊敬できる方です」と絶大な信頼を寄せた。
モンゴルでの撮影で印象に残っているエピソードについて、富栄は「第1話の登場シーンで運転していますが、実は事前の運転練習の時に、お腹がつかえてハンドルが回らなくなってしまったことがあって。そこから撮影までに必死にダイエットをしました(笑)。やせなかったら登場シーンが変わっていたかもしれません」と裏話を交えて告白。「阿部さんには何度も励ましの言葉をかけていただき、堺さんにはお芝居のことを相談させていただきました。二階堂(ふみ)さんは、僕のせいでカットがかかっても、優しく微笑んでくれて。経験のない自分が演じることができたのも、皆さんの優しさがあったおかげです」とキャストのやり取りも明かした。
富栄は、ドラマを楽しみにしている視聴者に向けて「堺さんたちがお芝居している後ろでの僕の仕草など、細部まで注目してくださっている視聴者さんがいらっしゃって、本当に嬉しく思います」とコメント。「ぜひこれからの『VIVANT』も楽しんで観ていただければと思います」とアピールした。(編集部・倉本拓弥)