0対31で大敗!世界最弱のサッカー代表チーム描いたタイカ・ワイティティ新作はフィールグッドムービー
第48回トロント国際映画祭
2001年、ワールドカップ予選史上最悪の0対31という大敗を喫したことで知られる米領サモアチームを題材にしたコメディー映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』のワールドプレミアが、第48回トロント国際映画祭で行われた。監督、脚本、製作、そして米領サモアの謎の司祭役を務めたのは、『ジョジョ・ラビット』や『マイティ・ソー』シリーズのタイカ・ワイティティだ。
世紀の大敗から10年、「ただ1ゴールだけでも決められれば!」と再びワールドカップ予選に挑む米領サモア代表と、彼らにサッカーの規律を教えようとアメリカから派遣されてきた新監督トーマス・ロンゲン(マイケル・ファスベンダー)の交流が描かれる。
スポーツ物としてのカタルシスには欠けるものの、ワイティティ監督らしい風変わりで愛情に満ちたユーモアはたっぷり。個性あふれる米領サモアチームの掛け合いに頬が緩み、世界最弱でもポジティブさを失わない彼らの姿が眩しいフィールグッドムービーで、公私共にボロボロだったロンゲンの再生の物語にもなっている。(編集部・市川遥)
第48回トロント国際映画祭は現地時間9月17日まで開催