『ファンタスティック・ビースト』シリーズ、製作棚上げ 監督認める
映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズの製作が現在棚上げになっていると、3作品全てを手がけたデヴィッド・イェーツ監督が、ポッドキャスト番組「Inside Total Film」で認めた。
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『ハリー・ポッター』の新章として始動した『ファンタスティック・ビースト』シリーズは、ここまで『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016)、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)、『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(2022)が公開された。シリーズは全5作を予定しているが、北米における興行不振によって、次回作の製作が不透明になっている。
シリーズの現状について、イェーツ監督は「一時的に、全てが棚上げ状態になっている」と認めると、「私たちは最新作『ダンブルドアの秘密』を誇りに思っています。作品が公開された時点で一旦足を止めて、落ち着く必要がありました」と説明する。
もともと同シリーズは3部作で製作されるはずだったが、原作者であり映画の脚本・製作を務めるJ・K・ローリングが2016年に5部作に拡大することを発表した。イェーツ監督いわく5部作構成は「本当に驚いた」そうで、「彼女がイベントでさらっと発言したんです。私たちは全員、1作目『魔法使いの旅』の契約を結び、やる気に満ち溢れていました。すると彼女が突然、『ところで、映画は5部作です』と伝えた。私たちはお互いの顔を確認し合いました。誰も5部作になるとは知らなかったからです。1作目に集中するはずだったんです」と当時を振り返った。
シリーズの今後に関して、ローリングはもちろん、プロデューサーのデヴィッド・ハイマン、ワーナー・ブラザースとも話し合いができていないというイェーツ監督。「私たちは一時的に製作を停止しているだけ。そのおかげで、私は新作(Netflix映画『ペイン・ハスラーズ(原題) / Pain Hustlers』)に挑むことができました。いつの日か、(『ファンタビ』の主人公)ニュートは帰ってきます。私たちはただ、詳細な話し合いができていないだけなのです」と将来的にシリーズ再開の可能性があることも示唆した。
なおワーナーは今年4月、動画配信サービス「Max」配信作品として「ハリー・ポッター」実写ドラマシリーズの制作を発表している。原作本1冊を1シーズンかけて描く全7シーズンの作品となり、キャストも映画版から一新される。(編集部・倉本拓弥)