【ネタバレ】「相棒22」名探偵マーロウ矢木、右京&薫の特命係と17年ぶり再会「変わらぬ雰囲気」と反響
23日に放送されたドラマ「相棒season22」(テレビ朝日系・毎週水曜夜9時~)の第6話「名探偵と眠り姫」では、人気サブキャラクター・マーロウ矢木こと八木明(高橋克実)が約12年ぶりに登場した。特命係の杉下右京(水谷豊)&亀山薫(寺脇康文)コンビとも17年ぶりの再会を果たし、「変わらぬ雰囲気で楽しかった!」「さすが名探偵」とSNSで話題になった。(以下、第6話の内容に触れています)
【画像】ハードボイルドさ健在!12年ぶり登場の名探偵マーロウ矢木
右京宛に、名指しで匿名の情報提供があった。「17年前の誘拐事件の犯人は殺された」という内容だ。老舗百貨店・藏本屋の孫娘・里紗(潤花)が誘拐された「眠り姫事件」は、犯人・水田が自殺して終わっていたはず。薫の「挑戦状、受けてたつんですか?」という問いに、右京は「もちろん。ご指名ですので」と答える。
藏本屋では、婚約発表のパーティから里紗が姿を消したと騒ぎになっていた。防犯カメラに映るシルエットがマーロウ矢木のものだと気づいた特命係は、「チャンドラー探偵社」に向かうが、彼は知らぬ存ぜぬ。ところが、本棚の奥の隠し部屋に、里紗は身を潜めていた。
水谷は解雇されたのを恨んでいたという元従業員で、里紗を助け出した当時の運転手・慎吾(佐伯新)が里紗の母と再婚して義父となっていた。事件以来引きこもっていたという里紗が、老舗和菓子屋・黒崎堂の息子と婚約することには裏があるのでは? と右京はいぶかしむ。
夜、何者かに呼び出されたマーロウは襲われた。「殺されかける、そんなハードボイルドな展開になってたなんて」と力なく笑うマーロウだが、探偵は秘密を守るのが仕事と、沈黙を貫く。
だが、わずかな手がかりから右京はマーロウと慎吾の関係を突き止めていた。「矢木さんの言う通りだ。特命係に隠し事はできない」と語りだす慎吾。マーロウは慎吾の身辺調査をしていたが、探偵小説好き同士、馬があったのだという。慎吾は過去の事件の際に、水田に里紗の情報を漏らしてしまったという秘密を盾に、脅迫されていた。里紗を守るために誘拐を装い、マーロウに保護を頼んでいたのだ。
里紗は黒崎堂で嗅いだよもぎを煮る匂いで、過去を断片的に思い出した。水田とともに誘拐現場にいた犯人は黒崎堂の社長・弘(諏訪太郎)で、取引を切られそうになった恨みからの犯行だった。右京は「200年続く店を自分の代でつぶす恐怖。そんなものが、人を殺していい理由にはなりませんよ!」「人を傷つけてまで守るべきものなどこの世にはありませんよ!」と激高した。
右京への挑戦状は、慎吾から聞いたマーロウと右京の話が大好きだったという里紗が出したものだった。「あなたがマーロウなら、その方はホームズ。抜群の推理を誇る警視庁の名探偵」と里紗は右京を形容している。特命係とマーロウは「これが美しい友情のはじまりだな」「はじまりますかね?」「はじまればいいのですがね」とうれしそうに語り合っていた。
トレンチコートにハット姿のマーロウは、ハードボイルドにかぶれた怪しい中年男にしか見えないが、実は右京をもうならせる切れ者。season5第10話「名探偵登場」では、劇中で慎吾に自慢していたように、警察ではできない捜査を提案して見事に事件を解決していた。season10第11話「名探偵再登場」でもその敏腕ぶりを発揮している。今作では、関係者を一堂に集めた際、「そしてその犯人は、この中にいる」「一度やってみたかったんです」と推理小説マニアぶりを見せていた。
久々に角田課長(山西惇)の「暇か?」が聞けたり、サラリーマンに変装した薫を捜査一課の伊丹(川原和久)が「亀リーマン」と呼んだり、薫の無自覚の五感の鋭敏さ(今回は嗅覚)が発揮されたり、右京の激高が見られたりと、「相棒」ファンがニヤリとするシーンが随所にあった第6話。「優秀な刑事と優秀な探偵は、引かれ合う運命にある」というマーロウの言葉通りに、マーロウと特命係の絡みが今後も見られることに期待したい。(文・早川あゆみ)