女子大生殺害事件が未解決の闇へ…ドミニク・モル監督新作『12日の殺人』日本公開決定
第75回カンヌ国際映画祭プレミア部門に出品され、2022年の第48回セザール賞において、作品賞、監督賞ほか最多6部門で受賞した映画『LA NUIT DU 12』が、『12日の殺人』の邦題で2024年3月15日に日本公開されることが決定した。
監督は、第32回東京国際映画祭で観客賞を受賞した『悪なき殺人』(2019)や、『ハリー、見知らぬ友人』(2000)などのスリラー作品で知られるドミニク・モル。作家ポリーヌ・グエナが2020年に発表したノンフィクションをベースに、モル監督がジル・マルシャンと脚本を共同執筆した。
とある12日の夜、女子大学生のクララが焼死体となって発見される。事件を担当することになったのは、昇進したばかりの刑事ヨアンと、ベテラン刑事のマルソー。容疑者となり得る関係者への聞き込みを開始する2人だったが、男たちは全員クララと関係していたことが判明する。計画的な殺人であることは明らかだが、一向に容疑者を特定することができない。解決の糸口が見えなくなっていくなか、ヨアン自身も、この未解決事件に蝕まれていく。
警官たちの日常生活を交えながら、彼らの熱い士気と絆、そして心の奥底に存在する弱さも段階的に映し出していく本作。事件の舞台となる辺境の小さな町では、誰もが顔見知り。そんな環境が一層の混乱を巻き起こし、事件を未解決の闇に誘っていく。ヨアンを演じるのは、『悪なき殺人』にも出演したバスティアン・ブイヨン。ブーリ・ランネールがマルソーを演じる。(編集部・入倉功一)