役所広司、ヴィム・ヴェンダース監督からのビデオメッセージに歓喜!「すごいクリスマスプレゼント」
俳優の役所広司が23日、都内で行われた映画『PERFECT DAYS』公開記念舞台あいさつに柄本時生、中野有紗と共に出席した。この日のイベントには参加できなかったヴィム・ヴェンダース監督からビデオメッセージを送られた役所は、「すごいクリスマスプレゼントをもらった」と歓喜していた。
本作は、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』や『ベルリン・天使の詩』などを送り出したドイツの名匠ヴェンダース監督が、東京・渋谷の公衆トイレで働く清掃員・平山(役所)の何気ない日々を描いた物語。第76回カンヌ国際映画祭で役所が最優秀男優賞を受賞したほか、第36回東京国際映画祭ではオープニング上映された。
各国の映画祭で高い評価を受けている本作がついに昨日、日本でも公開。現地時間21日には、第96回アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表となっていた本作が、15作の最終候補作リストに入ったことも発表されていた。
役所は「日本代表というとWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の選手代表になった感じですね」と笑うと、「ここまで来たのでもう一歩、前に進んでいけるといいなと思っています」と期待を口にする。
この日はヴェンダース監督から公開を記念してお祝いのメッセージ動画が届いた。「この地球上で最も偉大な俳優の一人、役所広司さんと東京で映画を一緒につくるということは、素晴らしく美しい贈り物のような出来事でした」と役所を称賛すると、「皆さんもぜひ、世界中の人々と同じように平山さんとの時間を楽しんでください。そして、この映画がアカデミー賞の日本代表に選んでもらえたんです。とてもうれしく思っています。皆さんもこの先の幸運をぜひ祈っていてください」と呼び掛けた。
役所は「すごいクリスマスプレゼントをもらった感じですね」と笑顔を見せると、「ヴェンダース監督はとてもチャーミング。この作品がアカデミー賞の日本代表になったとき『僕がドイツ人だから、選出に障害があるのかもしれないと思っていたので、嬉しかった』と喜んでくださいました。とても優しい監督です」と感激していた。
また、少しいい加減だがどこか憎めない平山の同僚・タカシを演じた柄本は「うちの父(柄本明)が『役所はうまいぞ!』といつも言っていました。今回ご一緒させていただいて、その言葉の意味が少しでも分かればいいなと思っていました。本当に役所さんはかっこいい。とても濃密な時間を過ごさせていただきました」と感謝。
役所は「先輩をこうして立てるなんて、お父さんから良く育ててもらいましたね」とウイットに富んだ返答をすると、「時生くんはお父さんと一緒にうちに来たことがあるぐらい、小さい頃から知っている。一緒に仕事をして、いい俳優さんになったなと思いました」と賞賛を送っていた。(磯部正和)
映画『PERFECT DAYS』は公開中