「光る君へ」胡散臭い安倍晴明が話題沸騰!ユースケ・サンタマリアが怪演
吉高由里子主演の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)の初回が7日に放送され、オープニングから登場したユースケ・サンタマリア演じる陰陽師・安倍晴明(あべのはるあきら)の意表を突くキャラクター像が話題を呼び、「安倍晴明」がXのトレンド上位にランクインした。
大河ドラマ第63作となる本作は、平安中期に、のちに世界最古の女性文学といわれる「源氏物語」を生み出した紫式部(吉高由里子)の人生を描くストーリー。脚本を大河ドラマ「功名が辻」(2006)、ドラマ「セカンドバージン」(2010)などの大石静、語りを伊東敏恵アナウンサーが担当する。初回「約束の月」では子役の落井実結子が演じる幼少期の紫式部(まひろ)のエピソードが描かれたが、冒頭に現れたのはまひろではなく安倍晴明だった。
舞台は貞元二年(977)。大内裏の陰陽寮で星空を眺めながら「紫微垣(しびえん)の天蓬の星(てんほうのほし)がいつになく強い光を放っている」と話す晴明。聞くと、都に凶事が起きる兆しだという。満天の星空にもかかわらず、晴明が「雨が降るな」とつぶやくとその言葉通り雨が降り出し、舞台はまひろの家屋へ。貧しい家ゆえに雨漏りしてまひろが目を覚ます……という流れだった。
安倍晴明といえば、夢枕獏の小説を実写映画化したヒット作『陰陽師』『陰陽師II』の野村萬斎をはじめドラマ、舞台、映画などで稲垣吾郎、三宅健、窪塚洋介、佐々木蔵之介ら多くの俳優が演じてきた。「光る君へ」では天皇や貴族の生活はもちろん政局にも大きな影響を及ぼす人物として描かれ、権力者・藤原兼家(段田安則)と“黒いパイプ”がある様子。終盤では兼家が娘の詮子(吉田羊)と同じく円融天皇(坂東巳之助)に嫁いだ遵子(中村静香)に先を越されぬよう、晴明に「お子ができぬように致せ」と呪詛を依頼する場面もあった。
これまで観てきた晴明のイメージとは異なる印象を持った視聴者も多く、SNSでは「安倍晴明って涼やか~爽やか~なイメージがあったから新鮮」「安倍晴明のイメージ変わるわ~」「いいのか?と思ったけど、意外とアリ」「真実味がある」「妖しさ100倍」「最強!」「不穏」と驚きや納得などさまざまな感想が。なかでも多いのが「胡散臭い」という声で、「何かとやってくれそう」「ワクワクする」「いいスパイスかも」と今後の動向に期待が寄せられている。
ユースケにとって大河ドラマの出演は「麒麟がくる」(2020~2021)の朝倉義景役に続いて2作目。出演発表時には「『麒麟がくる』で朝倉義景というとてもクセの強い人物を演じさせていただきましたが、今回さらに前回を超えるクセの強さを発揮しなければいけない気がして、身が引き締まる思いです。大河ドラマでスーパー陰陽師……どうなるんでしょうか? 皆さんも楽しみにしていただけるとうれしいです」とコメントを寄せ、脚本の大石も「今までの安倍晴明の印象を裏切るものとなる予定です」と予告していた。
なお、昨年11月末より夢枕獏の小説を初めてアニメ化したシリーズ「陰陽師」がNetflixで配信されたほか、今年4月19日には山崎賢人(※崎は「たつさき」が正式)演じる若き安倍晴明を描く実写映画『陰陽師0』が公開される。(編集部・石井百合子)