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矢本悠馬『ゴールデンカムイ』白石をアドリブ交えて演じる 「現場の瞬発力を大事に」

矢本悠馬
矢本悠馬

 俳優の矢本悠馬が10日、都内で行われた映画『ゴールデンカムイ』(1月19日公開)完成披露試写会の舞台挨拶に登壇。“脱獄王”の異名をとる天才脱獄犯・白石由竹をアドリブの演技を交えて演じたことを明かした。

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 累計発行部数2,600万部を突破する野田サトルの漫画を実写化した本作は明治時代後期の北海道を舞台に、日露戦争に従軍した元軍人とアイヌの少女、脱獄囚らさまざまな思惑を持つ人々が、アイヌから奪われた金塊を巡り争奪戦を繰り広げるさまを描く。壇上には主演の山崎賢人(※崎は「たつさき」)をはじめ共演者の山田杏奈眞栄田郷敦工藤阿須加柳俊太郎(※柳は木へんに夘)、大谷亮平高畑充希木場勝己玉木宏舘ひろし久保茂昭監督が集結した。

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 矢本は白石を「金塊争奪戦の中で唯一異色なキャラクター」だと紹介。原作を読んだ際、「白石という男はもともとギャンブル好き。儲かる話があるならちょっと乗っておこうかなっていう自由さが魅力だと思っていた」と分析する。

 矢本は原作の大ファンであったといい、「初めて原作を読んだ時の、白石由竹に初めて出会った時の印象やイマジネーションを大切に演じようと思いました」とも述べ、「実際こういう仕事(俳優業)をしているので、僕にこの役が回ってきたらいいなと思っていたんです。でも、まさか本当に回ってくるとは思っていなかった」と念願かなっての出演だったことを明かす。「いざ決まった後はもう一度原作を1巻から読み直しました。そこで新しい発見もありました。そこも大事に演じました」という熱の入れようだ。

 矢本はさらに「白石の自由さを大事にしたかったので、内や外に対して計算的にならずに現場の瞬発力やインスピレーション、生感を大事にしました」と役へのこだわりに触れながら、「その場で思いついた感じで、他のキャストの皆さんがどう出てくるかを見ながら立ち回るようにしました」とアドリブを交えての演技を振り返った。

 主人公・杉元佐一(山崎賢人)の相棒として旅をするアイヌの少女・アシリパ(※リは小文字)を演じる山田は、そんな矢本の演技に驚いたそうで「こういう原作がある作品をやる時にアドリブを入れたりするのはかなり大変だと思うんです。私はいつも身構えてしまうんですけど、白石としての魅力を矢本さんならではのアドリブで表現し、それが作品にすごく効いていて、すごいなと思いながら見ていました」と圧倒された様子。

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 矢本は山崎、山田との共演が楽しみだったといい、「衣装を着た状態の二人を見て緊張もしていたんです。どんな感じで来るんだろうって。俺だけ芝居のテンションが変だったらどうしよう。大丈夫かなって」と当初の不安を明かしつつ、「でも緊張がありつつも、共演経験もあったので、お互いの持ち味も知っていた。最初からストレスなく、お互いキャラクターの中に入り込んでうまく打ち解けたかなという印象です」と手応えを感じたことも明かしていた。(取材・文:名鹿祥史)

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