「光る君へ」道兼より恐ろしいと戦慄!「孫を人質…」「黒すぎる」
吉高由里子主演の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)の初回ラストで主人公・紫式部(まひろ)の母・ちやは(国仲涼子)を惨殺し、語り草となった藤原道兼(玉置玲央)。しかし、14日放送・第2回ではその道兼に輪をかけて「恐ろしい」と、ある人物が注目を浴びている(※ネタバレあり。第2回の詳細に触れています)。
第2回「めぐりあい」は、まひろの母・ちやはを巡る突然の悲劇が起きてから6年後の展開。ちやはを殺したのは権力者・藤原兼家(段田安則)の息子・道兼だったが、兼家から東宮への漢籍の指南の職を得ていたまひろの父・為時(岸谷五朗)は事件を隠ぺいし、まひろは父への不信感を募らせていた。一方、まひろは父に内緒で絵師(三遊亭小遊三)のもとで代筆業のバイトに精を出し、ある日、6年前に再び会う約束をしてかなわなかった藤原道長(柄本佑)と運命的な再会を果たす。
第2話で戦慄の声が上がっていたのが、オープニングの留めにクレジットされている段田安則演じる藤原兼家。初回では、安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)との“黒い”癒着が描かれた。娘の詮子(吉田羊)と同じく円融天皇(坂東巳之助)に嫁いだ遵子(中村静香)に先を越されぬよう、晴明に「お子ができぬように致せ」と呪詛を依頼していた。第2回では詮子がめでたく皇子(懐仁親王)を産んだことで、兼家は一層権力を強めることとなったが、兼家の野望はとどまることなく、詮子に恐ろしい計画を提案。懐仁親王を次の東宮に、さらに次の次の帝にするためには円融天皇に一刻も早く退位を願わねばならない。そのために詮子に東三条殿に下がらせることで皇子を“人質”にとりたいという。
「(皇子を)私の手元に置けば、生かすも殺すも私次第ということでございます」とさらりと言い放つ兼家に、SNSでは「孫を人質…」「帝にご退位…」「黒すぎる」とドン引きする声が次々と上がっていた。
さらに、兼家は蔵人として帝のそばに仕える道兼を呼び出すと、「陪膳の女房を手なずけて、帝の食事に薬を入れさせろ」「お加減をいささか悪くされればよい。お気が弱って退位を望まれれば」と衝撃の密命を出した。道兼が動揺し、「なにゆえ私の役目なのですか?」と問うと、道兼が6年前に引き起こした事件の一部始終を把握していることを打ち明け、さらには目撃者である道兼の従者を口封じに“始末”していたとも。まさか父に知られているとは思いもしなかった道兼は青ざめ、汚名を返上するため使命を全うすることを父に誓っていたが、兼家は「しくじったらわが一族の命運は尽きる」とダメ押しの一言でプレッシャーをかけていた。
当時の貴族が家族を出世の“道具”にすることは日常茶飯事だったかもしれないが、兼家の抜け目のなさや容赦なさに「恐ろしい父上だな」「道兼を遥かに超えてくる兼家」「やっぱり1番怖いのは兼家」「ドロドロが過ぎる」「えげつない」など戦慄の声のほか、「真っ黒なところ最高」といった興奮、期待の声も上がり、汚れ仕事を引き受ける宿命を負う道兼に「道兼が不憫に見えてくる」と同情も。
なお、そんな兼家のとばっちりをうけているのが娘の詮子。円融天皇は兼家を増長させないために皇子を生んでいない遵子を妃の最高位である中宮にし、詮子を遠ざけた。もう何年も訪れない円融に手紙をしたためるなど希望を捨てない詮子だが、円融は兼家に対する不満を詮子にぶつけるとばかりにつれない反応で、詮子に同情の声が集まっている。(編集部・石井百合子)