アウシュヴィッツ強制収容所の隣で幸せに暮らす所長一家…A24『関心領域』公開決定
アウシュヴィッツ強制収容所と壁一枚隔てた屋敷に住む、収容所の所長とその家族の平和な暮らしを描き、各国の映画祭で話題を呼んだA24製作の映画『ザ・ゾーン・オブ・インタレスト(原題) / The Zone of Interest』が、『関心領域』の邦題で5月24日に日本公開されることが決定した。
「The Zone of Interest」(関心領域)とは、第2次世界大戦中、ナチス親衛隊がポーランド・オシフィエンチム郊外にあるアウシュヴィッツ強制収容所群を取り囲む40平方キロメートルの地域を表現するために使った言葉。本作は、イギリスの作家マーティン・エイミスの同名小説を原案に、『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』のジョナサン・グレイザー監督が10年もの歳月をかけて映画化した。
観客にアウシュヴィッツの知識があることが前提で描かれる物語は、各国の映画祭で衝撃をもって迎えられ、第76回カンヌ国際映画祭において「他にはない衝撃的なホロコーストドラマ」「観客はこの冷酷な傑作から目を背けることはできない」「この映画を観た経験は一生忘れないだろう」などの高評価を受けてグランプリを受賞。その後も各地の映画賞で作品賞や演技賞に選ばれ、第81回ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ドラマ)、外国語映画賞、音楽賞にノミネート。現地時間23日に発表される、第96回アカデミー賞へのノミネートも期待されている。(編集部・入倉功一)