「光る君へ」まひろ父にフラグ… スパイ辞めます宣言にツッコミの嵐
吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)の18日放送・第7回で、かねてから世渡り下手で苦労の絶えなかったまひろの父・為時(岸谷五朗)のある行動を巡って、視聴者からツッコミが相次いだ。
まひろが散楽の一員・直秀(毎熊克哉)から聞いた「下々の世界ではおかしきことこそめでたけれ」の意見をふまえ、“脚本家デビュー”を果たした第7回。藤原道長(柄本佑)、藤原公任(町田啓太)、藤原斉信(金田哲)、直秀らが打毬の試合に出る一方、花山天皇(本郷奏多)は斉信の妹で女御のよし子(※「よし」はりっしんべんに氏が正式表記/井上咲楽)を亡くし、悲しみに暮れていた。
為時は藤原兼家(段田安則)の計らいにより花山天皇に仕えていたが、その裏には花山天皇の様子を兼家に報告する間者の役割があった。しかし、抜け殻のようになった花山天皇の姿に心を痛め、また自身を心底信頼する花山天皇に対する良心の呵責に苦しんだ為時は意を決して、間者を辞する決意をした。すると兼家は「そうか、そんなに苦しいこととは知らなかった。長い間、苦労を掛けたな」と労をねぎらい、微笑んで「もうよい、これまでといたそう」とあっさり受け入れた。
肉親さえ政治の道具としてしか考えていない兼家からすると、為時の職を世話したのは花山天皇のスパイをさせることが目的。加えて、ライバルである左大臣(益岡徹)の動向を探るために左大臣の娘・倫子(黒木華)のサロンにまひろを通わせていたが、その倫子に兼家の息子・道長との縁談が浮上しつつある今となってはまひろも役目をなさない。となると、為時は天皇に仕えるというおいしいどころ取りで、兼家には何のメリットもなくなり、いわば飼い犬に手を噛まれる格好となるのだが……。
一方、兼家の言葉を言葉通りに受け止めた為時は胸をなでおろし、意気揚々と「喜べまひろ、父は兼家さまの間者をやめるぞ。兼家さまもお認め下さり、長い間ご苦労であったとおおせくださった。ホッと致した」と安堵の表情。しかし、偶然屋敷を訪れていた宣孝(佐々木蔵之介)は血相を変え「右大臣様が一度つかんだ者をそうあっさりと手放すとは思えぬ」と“物わかりのいい”兼家の反応を訝しがり、「次の帝は右大臣様の御孫君。右大臣様側にいないでどうする」と語気を強めた。
視聴者の間では兼家の反応に「兼家マジ怖い」「絶対裏があるだろ…」と戦慄の声が上がっていたが、事の深刻さをまるで理解していない様子の為時に対して、「これは窓際コース」「干されるんじゃ?」「為時の政治力のなさよ…」「わかっていない」「あまりに実直な人」「とことん世渡り下手なのブレない」とおびただしいツッコミが寄せられ、宣孝、同じく兼家の間者に戻ってほしいと懇願する乳母のいと(信川清順)に同調する声が相次いだ。(編集部・石井百合子)