「光る君へ」モンスター化する伊周にブーイング！三浦翔平が鬼の形相で怪演
吉高由里子主演の大河ドラマ「光る君へ」（NHK総合・日曜午後8時～ほか）の5日放送・第18回では藤原道隆（井浦新）の死後、次の関白の座を巡る波乱の展開となり、その中心人物の一人となった内大臣・藤原伊周を演じた三浦翔平の鬼気迫る演技が注目を浴びた（※一部ネタバレあり）。
第18回のタイトルは「岐路」。前関白・道隆が亡くなってから10日後、公卿の間では次の関白は道隆の弟・道兼（玉置玲央）なのか、道隆の嫡男・伊周なのかと噂されていたが、一条天皇（塩野瑛久）は公卿たちの声に耳を傾けた結果、道兼を関白とした。しかし、道兼は疫病に倒れ、わずか7日で志半ばに死去。今度こそ関白の座を手に入れるものと確信していた伊周だが、帝は「女官の間でも不人気」な権大納言の道長（柄本佑）に内覧宣旨を下した。
帝が伊周に道兼を関白にすると告げた際、「右大臣をさしおいて内大臣を関白といたせば公卿らの不満が一気に高まるのは必定。公卿らが二つに割れることを朕は望まぬ。すまぬ伊周」とその意図を丁寧に説明。これに対し伊周は「お上がお決めあそばれたことに誰が異を唱えましょうか」とかろうじて怒りをのみ込んでいたが、帝がその場を去るなり妹の定子（高畑充希）に向かって「これでは亡き父上も納得されませぬ。そなたは何のために入内したのだ」と不満をぶつけ、定子は「兄上が関白になるのが、お上は不安なのです。もっと人望を得られませ。次の関白にふさわしい人物と思われるために精進していただきたく思います」と人望のなさを指摘。視聴者の間では「ナイス！」「よく言った」「ズバッと言うわね」「賢い」「そう、人望がないとね」と定子に共感する声が相次いだ。
しかし、道兼は関白になってからあっけなくこの世を去ることに。伊周は「よくぞ死んでくれたものだ」と胸をなでおろし、早速公任（町田啓太）ら公卿らを招いて「志半ばにも達せず病にて身まかりました父・道隆は、皆様のご意見を聞き入れることの大切さを繰り返し私に語っておりました。これよりは己を強く持ち父の遺志を継がねばと胸に誓っております」「皆様と帝をつなぐ架け橋となれるよう精進したく存じます」と“切々と”語りかけ、人気取りに奮起するも、参議・実資（秋山竜次）よりも強く伊周に反発していたのが皇太后の詮子（吉田羊）だった。
その結果、伊周は内覧を取り上げられた上に内大臣にとどまることとなり、伊周は鬼の形相で定子にクレーム。「帝のご寵愛は偽りであったのだな。年下の帝のお心なぞどのようにでもできるという顔をしておきながら何もできていないではないか！」と責め立てたうえに「こうなったらもう中宮様のお役目は皇子を産むだけだ」と言い、まるで呪詛のように「皇子を…産めっ！」と繰り返し迫った。
これまで道隆の自慢の息子として優雅に振舞っていた伊周のあまりの変貌ぶりに、SNSでは「そういうとこだぞ！」「怖っ」「伊周ご乱心」「最低」「カッコ悪」「モンスターじゃん」と戦慄や驚き、怒りの声で沸き、前話で道隆と同じように定子に「皇子を産め」と迫る伊周に「道隆にそっくり」「親父と同じこと言ってる」「親子そろって…」「酷すぎる」「失礼にもほどがある」と非難が集中した。（石川友里恵）