のん×堤幸彦監督、初タッグ!実写化『私にふさわしいホテル』12月公開決定 文学史上最も不遇な新人作家に
作家・柚木麻子の“いちばん危険な作品”といわれる「私にふさわしいホテル」が、主演・のん、監督・堤幸彦の初タッグで実写映画化され、12月に公開されることが決まった。
本作は、文壇の裏側に迫るリアリティーとスピード感あふれる展開で、“文学史上最も不遇な新人作家”の逆襲を描く文壇リベンジエンタテインメント。新人賞を受賞したものの、大御所作家の酷評により、華々しいデビューを飾ることなく、小説を発表する場も得られなかった不遇な新人作家・加代子をのんが演じる。「文化人のホテル」として知られ、今年2月に全面休館となった「山の上ホテル」で最後に撮影された作品となる。
のんは、堤監督との初タッグについて「堤監督はカリスマ的存在だと思います。私も兼ねてより堤作品に出てみたいな、この作品の中に入りたいなと願っていたので、夢のひとつが叶ったような感銘がありました」とコメント。対する堤監督も「何を着てもどんな格好でも笑、のんさんは素敵な存在感の演技をする。こぼれそうなメヂカラ、大したマジックだ」と絶賛し、相思相愛ぶりを見せた。
また、作品については「加代子のような役柄は、今まで演じてこなかった力強さがあり、無理矢理にでも自分の道をこじ開けて進むところは共感を覚えました。この作品を現場にいる全員が面白がって作っている充実感に満ちていて、映画の現場って本当に最高だな!と嬉しい気持ちでした。たくさんの人の元気と勇気を引っ張り上げる光になると思います」と自信を覗かせた。
公開されたティザービジュアルは、レトロな衣装に身を包んだ加代子が、デスクの前で小説を書こうと思案する、まさに“先生”な1枚。タイトルの背景には「山の上ホテル」のロゴもあしらわれている。(高橋理久)
のん、堤監督、原作者・柚木のコメント全文は以下の通り。
のん(加代子役)
とてもやりがいのある作品でした。加代子の野心は手段を選ばない破天荒なもので、敵も味方も自分の目的のために仲間に取り入れていく姿はもはや清々しいと思いました。
この荒唐無稽で強引、爽快な物語はたくさんの人の元気と勇気を引っ張り上げる光になると思います。撮影は本当に楽しかった!加代子のような役柄は今まで演じてこなかった力強さがあり、無理矢理にでも自分の道をこじ開けて進むところは共感を覚えました。この作品を現場にいる全員が面白がって作っている充実感に満ちていて、映画の現場って本当に最高だな!と嬉しい気持ちでした。堤監督はカリスマ的存在だと思います。私も兼ねてより堤作品に出てみたいな、堤作品の中に入りたいなと願っていたので、夢のひとつが叶ったような感銘がありました。なのですごーーく緊張しましたし、浮き足立たないようにクールな自分を保ち、ポーカーフェイスで撮影期間を乗り切りました。台本で読んだシーンを色々な形で想像して臨むものの、思わぬ演出でびっくりさせられて毎日毎シーンわくわくしていました。P.S.現場で堤監督の駄洒落を聞けるのが楽しかったです。
堤幸彦(監督)
原作が面白すぎるので、役者やスタッフと映画ならではの面白ポイントを探りながら、そしてなんとリアル山の上ホテルのロケとかがんばりながらわいわいとやっていたら、なんとも面白カワイイちょっと切ない映画ができてしまった!これはしかし主演ののんさんの力に拠るところも大きい。何を着てもどんな格好でも笑、のんさんは素敵な存在感の演技をする。こぼれそうなメヂカラ、大したマジックだ。ぜひ劇場でご覧あれ。いい気持ちになれますよ。
柚木麻子(原作者)
映画化のお話を聞いてとても嬉しかったのですが、加代子を演じても嫌われない俳優さんが日本にいるのかな?という懸念と、山の上ホテルさんから撮影許可がでるかという不安はありました。
けれどその不安は杞憂に終わり、のんさんの不敵な佇まい、そして山の上ホテル。デビューしたばかりの頃の自分を重ねて何度も泣きそうになりましたが、書店員さんの機嫌を必死にとる場面では、本当に涙がこぼれました。
山の上ホテルが休館となった 2024 年のクリスマスシーズンにぴったりな、華やかでちょっと苦くて、とびきりおもしろい文壇ピカレスクコメディになっています!