山田孝之主演、カルト漫画「国民クイズ」Netflixで実写化決定
1993年に「モーニング」(講談社)で連載されたカルト漫画「国民クイズ」(原作:杉元伶一、作画:加藤伸吉)が、Netflixで実写シリーズ化されることが決定した。主演は「全裸監督」の山田孝之、監督は連続テレビ小説「あまちゃん」や大河ドラマ「鎌倉殿の13人」などの吉田照幸監督が務める。
作品の舞台は、パラレルワールドの日本。「国民クイズ」とは、日本国憲法にて定められた国権の最高機関として位置するクイズ番組で、勝ち残ればどんな願いでも政府によって叶えられる。一方で、負ければそれぞれの願いに見合った罰金、または過酷な強制労働や徴兵に送られる究極のデスゲームだ。
主演の山田は、「国民クイズ」の顔である司会者・K井K一を演じる。K一は、持ち前のパフォーマンス力で人々を熱狂の渦へと巻き込んでいたが、「国民クイズ」の崩壊を目論む組織がK一と接触した時、彼を中心とした狂乱が幕を開ける。
吉田監督はマギー(「臨床犯罪学者 火村英生の推理」)と共に脚本も執筆する。エグゼクティブプロデューサーはNetflix映画『シティーハンター』などの高橋信一(高ははしごだかが正式表記)、チーフプロデューサーはNetflixシリーズ「今際の国のアリス」「幽☆遊☆白書」の森井輝が務める。
主演の山田、吉田監督、高橋エグゼクティブプロデューサー、森井チーフプロデューサー、 原作者の杉元、作画の加藤のコメントは以下の通り。(編集部・倉本拓弥)
主演/山田孝之
2020年くらいにオファーをいただき原作を読みました。40年近く前のストーリーはとても刺激的な内容でしたが、現代に伝えるべきメッセージも多くあると思い出演を決めました。実写版として制作するにあたり、原作漫画の面白さ、見るものとしてのエンターテインメント性、それを伝える上でのリアリティーの距離感がとても大切なので、微力ながらも脚本制作に携わらせていただいております。興奮できて心抉られる作品をお届けできるよう、一丸となって突っ走ります。危険ですのでついてこないでください。
監督/吉田照幸
クイズで支配された近未来の日本……流行りのゲームサバイバルのような物語なら断ろうと本をめくると、40年前だけど、現代の病巣をえぐる物語が展開されていました。エッジの効いた内容になぜか? やる気になりました。時代設定がかなり違いますので原作通りとはいきませんが、その精神やエッセンスを大切にNetflix版ならではの「国民クイズ」を作ります。山田さんはじめ素晴らしいキャスト、スタッフが集まりました。ご期待ください!
エグゼクティブプロデューサー/高橋信一
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という言葉が世界中を席巻したバブル期に書かれた「国民クイズ」という作品が、今読んでも色褪せず、むしろ現代である今の方がリアリティを感じることに驚きました。社会情勢が変わってなお変わらない我々の本質の一端をエンターテイメントとして映像化できることに興奮しますし、怖くもあります。吉田監督、森井さんをはじめとするプロデューサー陣、そして主演の山田孝之さん達と作り上げる新しい挑戦を楽しみにしてください。
チーフプロデューサー/森井輝
サプライズを視聴者の皆さんに届けたいと常々考えていますが、原作を佐々木プロデューサーより提案され、その内容に衝撃を受け、直ぐにNetflixさんと実写化実現に動きました。素晴らしい監督、素晴らしいキャスト、素晴らしいスタッフに恵まれ、やっとここに発表できることを嬉しく思います。「国民クイズ」で描かれるディストピアニッポン。政府が仕掛けた欲望を掻き立てるド派手で醜悪なクイズ番組。それに惑わされる国民。このもしものニッポンで起こる狂乱を見ているうちに、視聴者の皆さんは何かに気がつき、驚くはずです。どうぞお楽しみに!
原作/杉元伶一
「国民クイズ」の映像化を企画した冒険主義的なプロデューサーは過去にも何人かいました。しかし、いずれも断念、撤退、消散しています。途中で正気に返ったんでしょうね。原作マンガを読んだ人なら分かると思いますが、実写化なんてどだい無謀な話なんです。
今回、Netflixさんは本気でドラマにするそうです。原作サイドは未だ半信半疑ですが、その意気やよし、面白い作品になる事を期待しています。勇気があるよなあ。
作画/加藤伸吉
漫画から実写ドラマに転生した「国民クイズ」が、 実り多く華やかな姿に変容します様に心から願っております!