庵野秀明「機動戦士ガンダム」セレクション上映、第14話を選んだ理由とは

庵野秀明氏が22日、新宿バルト9で行われた「『アニメ新世紀宣言』44周年記念トークショー付き『機動戦士ガンダム』セレクション上映会」に、出渕裕氏、アニメ・特撮研究家の氷川竜介氏と共に登壇。テレビアニメ「機動戦士ガンダム」のなかから第1話、第2話、第14話を本上映会でセレクトした理由を語った。
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本上映会は、劇場版「機動戦士ガンダム」の公開前、1981年の2月22日に開催された「アニメ新世紀宣言」44周年を記念して行われたイベント。1979年から放映がスタートしたテレビアニメから、第1話「ガンダム大地に立つ!!」、第2話「ガンダム破壊命令」、第14話「時間よ、とまれ」の3作品がスクリーン上映された。
「1、2話はわかるんだけれど、なんで14話? 僕も好きな回だけど」という出渕氏からの質問に、庵野氏は「1話、2話はやっぱり外せない。普通なら3話になるのかなと思ったのですが、それだとまさに“普通”かなと。そのなかで14話は、短編として観たとき、富野(由悠季)さんらしさと『ガンダム』らしさが、いい塩梅で入っている。ちゃんとした王道のプロットで、とても『ガンダム』らしい作品。昔のロボットアニメの良さもあり、セリフもいい。なかなか大画面で観られないと思ったので、僕が拾おうとしたんです」と理由を説明する。
すると氷川氏から、ガンダムシリーズ最新作「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」の劇場先行版『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』(公開中)に登場し、“緑のおじさん”として話題になっているシャリア・ブルが登場する回をなぜ選ばなかったのかという質問が。庵野氏は「今回の上映会のなかで、宣伝部さんは候補に入れていたのですが、僕が外したんです」と笑いながら明かしていた。
また、この日のイベントでは、2014年12月に「日本アニメ(ーター)見本市」で配信された「安彦良和・板野一郎原撮集」も上映。出渕氏は「安彦さんの絵はとてもなまめかしい。あの鉛筆のタッチを感じてほしい」と呼び掛けていた。(磯部正和)