日本勢3作、いずれも受賞逃す
第97回アカデミー賞

第97回アカデミー賞授賞式が現地時間2日、ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、日本勢3作品はいずれも惜しくも受賞を逃した。
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ノミネートされていたのは、長編ドキュメンタリー賞の『Black Box Diaries』(伊藤詩織監督)、短編アニメ映画賞の『あめだま』(西尾大介監督)、短編ドキュメンタリー賞の『Instruments of a Beating Heart』(山崎エマ監督)という3作品。
『Black Box Diaries』は、ジャーナリストの伊藤監督が自身の性的暴行被害への調査に乗り出していく姿を自ら記録したドキュメンタリー。日本人監督の映画が同部門にノミネートされるのは、史上初となる快挙だった。
『あめだま』は、韓国の人気絵本を基にしたフルCGアニメ。コミュニケーションが苦手な少年が、不思議なあめだまを通じて心の声を聞けるようになり、初めて他人の心を理解し、自身の気持ちを伝えることができるようになっていく過程を描いた。「ふたりはプリキュア」シリーズの西尾監督と鷲尾天プロデューサーの再タッグ作で、映像制作を担当したのは『THE FIRST SLAM DUNK』のダンデライオンアニメーションだ。アカデミー賞ノミネート記念として、先月28日から2週間限定で劇場公開されている。
『Instruments of a Beating Heart』は、昨年12月から全国順次公開中のドキュメンタリー映画『小学校~それは小さな社会~』から生まれた23分の短編版。イギリス人の父と日本人の母を持つ山崎エマ監督は、海外生活を送る中で気付いた自分の強みは“日本人ならでは”のものであり、それは日本の公立小学校で過ごした時間に由来するのではと思い至り、日本の公立小学校に1年間密着した本作を作り上げた。なお、山崎監督は『Black Box Diaries』にも編集・共同プロデューサーとして参加している。(編集部・市川遥)