山田孝之＆山下美月、名探偵コナン『隻眼の残像』の“聖地巡礼”で長野へ
劇場版『名探偵コナン』28作目となる『名探偵コナン 隻眼の残像（フラッシュバック）』（4月18日公開）に先駆け、8日に本作の舞台を巡る“長野巡礼イベント”が行われた。ゲスト声優を務める山田孝之と山下美月が長野県警や国立天文台野辺山を訪問し、コナンと一緒に、劇中に登場するスポットを巡った。
毛利小五郎と長野県警の隻眼の警部・大和敢助がキーパーソンとなり、コナンたちが長野の雪山を舞台に巻き起こる過去と現在の事件に挑む姿を描く本作。山田は、長野県山中で炭焼き小屋を営む主人・大友隆役。声優初挑戦の山下は、長野の国立天文台野辺山所属の施設研究員・円井まどか役を務めた。
まず、長野県警に足を踏み入れた山下は、劇中でも登場した県警のロビーの様子に「映画の舞台とまったく同じロケーションです。そのままでびっくりしました！ （長野県警メンバーの）敢助と諸伏高明と上原由衣がここで働いているんですよね」と感激しきり。山田も「隻眼がフラッシュバックしています」とタイトルにかけて笑顔を見せた。なお、原作者の青山剛昌も2024年5月に同所を訪れており、長野県警の鈴木達也本部長によると、青山は警察学校や交通機動隊、機動捜査隊、警察音楽隊などを視察したという。
山田と山下は、実際の警察業務として緊急ダイアル（110番）がかかってくるコールセンターも見学。1日に平均約300件のコールを受けている状況や、入電の際のモニター表示や対応について説明を受け、真摯かつ冷静に仕事に従事している警察官の姿に「本当に大変な仕事」としみじみ。「ものすごく貴重な体験をさせていただいた」と警察内部に入り込んだ感想を口にしていた。
長野県警で行われたスペシャルトークイベントには、山田と山下のほかに長野県の阿部守一知事、鈴木本部長も参加した。映画の公開に向けて「長野県も盛り上がってきている」と切り出した阿部知事は、「コナンくんや、長野県警の警察官たちに声援を送ってもらいたい」と観客に呼びかけた。長野が舞台の本作について、山田は「雪山がメインとして描かれるので、すごく美しい。劇場版『名探偵コナン』なので事件が起きますし、結構なアクションがあって。普段見慣れている場所も、まったく違う景色を見せてくれると思います」と作品をアピールした。
長野県警の活躍にも期待がかかる本作。山下は「カッコいいところをたくさんお伝えしたいんですが……。とにかく大活躍」とネタバレを気にしながら、「観た人全員が3人（長野県警メンバー）のことを好きになってしまうような内容」と声を弾ませた。鈴木本部長は、「映画に出てくる長野県警に負けないよう、リアルの長野県警もしっかりと県民の皆様の安全安心を守るために仕事をしていきたい」と力を込めて締めくくった。
その後は、南佐久郡にある「国立天文台野辺山 宇宙観測所」を視察。同所が有する45メートル電波望遠鏡は劇中にも登場する。パラボラアンテナが描かれたビジュアルが公開されていることから、すでに多くのコナンファンが訪れているという。世界最大級の口径を誇る電波望遠鏡を見上げた山田と山下は、「これがあのアンテナ！」と感激した様子を見せ、山下は「こんなに大きなアンテナがあるんですね」目を丸くし、山田は「壮大なアクションがあるので、今ここにいるのは緊張感がありますね」とコメントした。ここの施設研究員である円井まどかを演じた山下は、劇中でまどかがやっていた電波観測に挑戦した。観測室に潜入して機器を操作し、巨大なアンテナを動かした山下は「すごい！ 動いている！ 人生で、こんなに大きなアンテナを動かす経験も最初で最後だと思う。すごくステキな経験をさせていただきました」と演じたキャラクターと同じ体験ができたことに胸を躍らせていた。
劇場版『名探偵コナン』シリーズは本格推理と共に規格外のアクションも大きな見どころとなる。同所でのアクションについて、山田は「実際に観測所まで来たことがある人は、『ここがこうなるのか！』と面白く観られると思います。あんなふうにここを使うなんて、普通は発想もしないですよね」と気になる発言。さらに、「コナンくんはどんな競技をやっても世界1位を獲れるでしょうね」「被害総額が心配になる」など、作品の内容について期待が膨らむコメントを吐露した。山下も「とんでもないことになっていた」とネタバレしないよう言葉を選びながらほほ笑んだ。
1日かけて“長野巡礼”を行った2人。山下は、「長野県警から天文台まで、コナンくんも車で移動していました。これくらい長い道のりだったんだとリアルに感じられて面白かったです。この近辺、冬はマイナス20度にもなるそうです。（実際に来てみると）そんな中であんなことをしていたんだと感じられました」とコナンたちの日々を肌で感じられたという。山田は「いろいろなところが本当に忠実に再現されていたので、映画を観た後に来た方が楽しめるかなと思います」と鑑賞後の聖地巡礼は格別なものになると提案した。（今井優）
