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2020年 第77回ベネチア国際映画祭コンペティション部門18作品紹介(3/3)

第77回ベネチア国際映画祭

『ミス・マークス(原題) / Miss Marx』

ミス・マークス

製作国:イタリア、ベルギー
監督:スザンナ・ニッキャレッリ
キャスト:ロモーラ・ガライパトリック・ケネディ

【ストーリー】
カール・マルクスの末娘エリノアは頭脳明晰で明るく、自由奔放な性格だった。彼女は社会主義とフェミニズムを結びつけた初めての女性で、女性の権利を求めると同時に児童労働にも反対し、政治活動にも積極的に取り組んでいた。そんな中、彼女は1883年に無神論者のエドワード・エイブリングと出会い恋に落ちる。

【ここに注目】
19世紀を代表する経済学者・哲学者のカール・マルクスの末娘、エリノア・マルクスの半生に迫る人間ドラマ。翻訳家、女優、政治活動家として多方面で才能を発揮しながらも、私生活ではパートナーの不貞によって短い生涯を閉じることになる悲劇のヒロインの姿を映し出す。『ニコ、1988(原題) / Nico, 1988』で第74回本映画祭オリゾンティ部門のオリゾンティ賞(最優秀作品賞)を受賞したスザンナ・ニッキャレッリ監督が、今度は最高賞の金獅子賞を狙う。

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『ネバー・ゴナ・スノー・アゲイン(英題) / Never Gonna Snow Again』

ネバー・ゴナ・スノー・アゲイン
(C) LavaFilms MatchFactory Productions

製作国:ポーランド、ドイツ
監督:マウゴシュカ・シュモフスカミハウ・エングレルト
キャスト:アレック・ユトゴフマヤ・オスタシェフスカ

【ストーリー】
ポーランドでマッサージ師として働くウクライナ移民のゼニアは、顧客が暮らすワルシャワ近郊のポーランド人の中流階級のゲーテッド・コミュニティーで訪問マッサージを行っている。彼は住民たちが抱える問題や不安、プライベートな事柄や秘密など、隣人や家族も知り得ない貴重な情報を知っていた。

【ここに注目】
君はひとりじゃない』で第65回ベルリン国際映画祭銀獅子賞(最優秀監督賞)、『マグ(英題) / Mug』で第68回同映画祭コンペティション部門審査員賞を受賞した、マウゴシュカ・シュモフスカ監督が手掛ける人間ドラマ。『エージェント:ライアン』などのアレック・ユトゴフや、『COLD WAR あの歌、2つの心』などのアガタ・クレシャらが出演。ポーランドの女性監督が、世界三大映画祭のひとつであるベネチア国際映画祭で勝負に出る。

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『クオ・ヴァディス、アイダ?(原題) / Quo Vadis, Aida?』

クオ・ヴァディス、アイダ?

製作国:ボスニア・ヘルツェゴビナ、オーストリア、ルーマニア、オランダ、ドイツ、ポーランド、フランス、ノルウェー
監督:ヤスミラ・ジュバニッチ
キャスト:ヤスナ・ジュリチッチイズディン・バイロヴィッチ

【ストーリー】
1995年、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争当時、夫と2人の息子と暮らす英語教師アイーダは、国連に通訳として雇われていた。そんな中、彼女の故郷であるスレブレニツァがセルビア軍の占領下に置かれ、数千人におよぶ市民が国連の平和維持部隊であるオランダ軍に保護を求める。

【ここに注目】
ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ出身のヤスミラ・ジュバニッチ監督が、『サラエボの花』『サラエボ,希望の街角』に続いて祖国を背景に描く戦争ドラマ。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争末期に起きた、セルビア人によるイスラム教徒系の住民の大量虐殺「スレブレニツァの虐殺」の悲劇を、ある女性の姿を通して映し出す。『サラエボの花』で第56回ベルリン国際映画祭金熊賞に輝いた監督の、ベネチアでの評価に関心が集まる。

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