サニー 永遠の仲間たち (2011):映画短評
サニー 永遠の仲間たち (2011)浮き彫りになった日韓の映画作りの差
友情物語としては及第点。だが、圧倒的に韓国版の方に心を揺さぶられる。
それは筆者が韓国版と同世代というだけではあるまい。誰に向けて作っているか?という根本的な差ではないだろうか。
韓国版が自国の情勢も描きつつ、ボニーMや『ラ・ブーム』など世界共通のヒットアイテムを通して青春を回顧させる普遍的な内容になっているのに対し、日本版はターゲットを限定。
同じく各国でリメイクされている映画『怪しい彼女』もオードリー・ヘプバーンを上手く世界を繋ぐアイコンとして活用していたが、それも海外を含めた幅広い観客を意識してのことだったのだろう。
本作は図らずしも、今の日本映画界の現状を写しているのである。
この短評にはネタバレを含んでいます