野生の島のロズ (2024):映画短評
野生の島のロズ (2024)色鮮やかな大自然、ロボットの純粋さが胸を打つ
ロボットが主人公の物語は、なぜここまで胸を締めつけるのか。それは、仕事をプログラミングされただけの彼らには、邪悪さが微塵もなく、ひたすら純粋だからだろう。大自然の中、動物たちからさまざまなことを学んでいくロボットが、自分に組み込まれたプログラムに疑問を抱くようになる物語も素晴らしいが、同時に進行する、見下されていたものが、自分を認めさせるためではなく、ただ自分の素直な気持ちに沿って、自分を笑っていたものたちを助ける物語も胸を打つ。
その物語の背景に広がるのが、手描きで描かれた色鮮やかな大自然、植物、昆虫、動物たち。朝と夕、四季の移り変わりによって姿を変える情景は、大画面で体感したい。
この短評にはネタバレを含んでいます