パワー・ゲーム (2013):映画短評
パワー・ゲーム (2013)アンバー・ハートってこんな役ばっか。
冒頭からいきなり「親の世代が汚い手を使って経済界を牛耳っている」などという主人公青年のナレーション。何言ってんだ負け犬の遠吠えじゃねえか、と感じてしまったところでまずアウト。ブルックリンとマンハッタンの“格差”も根底にはしっかり描かれているが(後者の人種を代表するR.ドレイファス好演)、いかんせんメインの物語がクラシカルな産業スパイものの域を出ず、話の先行きが読めてしまう類のもので、どんでん返しがどんでん返しになっていないのはかなり辛い。いかにもアメリカ的な教訓オチも醒めるばかり。ゲイリー・オールドマンとハリソン・フォードの狐と狸な、束の間の対決シーンが一番の興奮というのは寂しい。
この短評にはネタバレを含んでいます