ゴースト・エージェント/R.I.P.D. (2013):映画短評
ゴースト・エージェント/R.I.P.D. (2013)どこか懐かしさの漂うB級感覚が憎めない
チラシ裏のキャッチコピーは“「メン・イン・ブラック」×「ゴーストバスターズ」”。これがもう、あからさまなくらい“そのまんま”なのはビックリした。
長年にわたって人知れず幽霊退治に勤しむ秘密組織の存在や、頑固者のベテラン&血気盛んな若手の凸凹捜査官コンビ、人間のふりをして社会に潜むバラエティ豊かな幽霊たちはまさに「M.I.B.」の直球アレンジ。主人公たちが邪悪な幽霊どもの壮大な陰謀計画を打ち砕く、という展開はほぼ「ゴーストバスターズ」である。ついでに「ゴースト/血のシャワー」…じゃねえや、「ゴースト/ニューヨークの幻」的なロマンスもオマケに付いてくるのだからサービス満点(?)。その臆面もない露骨なパクリっぷりは、かえって清々しいくらいだ。
海外では「ハワード・ザ・ダック」並みのポンコツ映画と一刀両断されているようだが、しかしパロディ映画として見れば決して悪い出来ではない。昔気質のカウボーイ捜査官を嬉々として演じるジェフ・ブリッジスは微笑ましいし、ベタなギャグを散りばめたストーリーも極めて軽いノリで楽しめる。どこか懐かしさの漂うB級感覚は意外に憎めない。