想いのこし (2014):映画短評
想いのこし (2014)「この設定、隙ありすぎ」って撮る前に思わないのかな。
設定のいい加減さ・真実味のなさが、とにかく映画に入りこませてくれない。そもそも現世に想いを残した死人が、同時に事故死した数人しかいないなんてこと、あり得ないでしょう(歩く隙間がないくらいうじゃうじゃいるはずだ)。彼らが“成仏”するに至る個々人のエピソードも説得力に欠け、とりわけ最初の木南晴夏の場合なんて、岡田将生に女装させたかっただけとしか思えぬシチュエイション。仏式で火葬されキリスト教会で結婚式して成仏…って、一般的日本人の宗教への関心のなさを露呈するようで哀しくなる。意味ありげなだけでストーリーに繋がらないスローモーションをやたらと挟む演出も、そろそろダサいと感じなくちゃ。
この短評にはネタバレを含んでいます