天才バカヴォン ~蘇るフランダースの犬~ (2014):映画短評
天才バカヴォン ~蘇るフランダースの犬~ (2014)原作へのリスペクトが溢れるナンセンス・パロディ
「秘密結社 鷹の爪」でお馴染みのFROGMANが、「天才バカボン」と「フランダースの犬」の異色コラボを実現。人間を恨んで死んだネロとパトラッシュが悪魔の手先になったという設定のもと、地獄から甦った彼らの復讐にバカボン一家が立ち向かう。
シュールなナンセンスギャグのつるべ打ちを、ユル~いフラッシュアニメで描いていくわけだが、一貫してバカをやっているように見せつつ、さりげなく憎しみの連鎖という現代の病巣に鋭いメスを入れる辺りが秀逸だ。
溢れ出るのは赤塚不二夫への並々ならぬリスペクト。バカボンのパパならではの落とし前を含め、原作の持つ精神を最大限に尊重した作り手の真摯な姿勢が伝わる。
この短評にはネタバレを含んでいます