愛を語れば変態ですか (2015)：映画短評

15分あれば語れるコントを、その３倍近く延々観せられる不快感。しかも、まったく笑えないという地獄のような状況が続き、肝心のオチは観客に委ねてしまう。あまりに、演劇人がお得意とする不条理劇を映画で撮ってみました感が強く、『薔薇色のブー子』など、出来が悪いときの福田雄一監督作に近いかもしれない。おかげで、芸達者なキャストの好演も水の泡だが、これを身内のクリエイターなどが絶賛するあたり、『ギャラクシー街道』よりもタチが悪い（実際に試写室は爆笑の渦！）。ただ、キングオブコメディ今野がストーリー序盤で魅せる芝居は、本当に胸クソ悪くなるほど素晴らしいこともあり、★おまけ。