ダーク・プレイス (2015):映画短評
ダーク・プレイス (2015)暗い過去に囚われた女性の再起と自立こそが物語の核心
28年前の一家惨殺事件で生き残った女性が、改めて事件の真相を探り始めたところ、思いもよらぬ事実を知ることとなる。
同じ原作者とはいえ、「ゴーン・ガール」の意外性や衝撃を期待すると肩透かしを食らうかもしれない。それよりも、本作は過去のトラウマという暗い檻に囚われた女性の、再起と自立を描いたドラマとして見るべきだろう。
恐らく、その写し鏡として兄の恋人ディオンドラの伏線が用意されているのだろうが、全体の流れの中で上手く機能しているとは言い難い。そもそも、原作の複雑な構成を十分にまとめきれていないため、物語の核心がいまひとつ見えづらいという印象は残る。
この短評にはネタバレを含んでいます