好きにならずにいられない (2014):映画短評
好きにならずにいられない (2014)タイトル通り、おデブな主人公が愛おしくなります
おデブでオタクでビールよりもミルク好き、と主人公フーシは絶対に女性から見抜きもされないタイプ。そんな彼がメンヘラ系女性との出会いをきっかけに少しずつ変わっていく様子を見つめる監督の視線が優しく、見ている私も「彼の恋が実りますように!」と祈る思い。フーシをからかうゲスな同僚に怒り、脱・童貞に「やったね」という気持ちになり、まさに母親気分でフーシを見守る94分。恋したことで彼が心の扉を徐々に開き、世界観も変わっていく過程に思わずこみ上げるものが……。大人になると忘れがちな“心の美しさ”をフーシが再確認させてくれた。美貌や富、社会的地位なんて優しさに比べると実はさほどの価値はないんだよね。
この短評にはネタバレを含んでいます