サラダデイズ-SALAD DAYS- (2015):映画短評
サラダデイズ-SALAD DAYS- (2015)「政府」のある街でのUSハードコア青春記
えらいマニアックな…(笑)。80年代D.C.パンク完全総括! イアン・マッケイ運営のディスコード・レコードを核にした強固なローカリズムの初期、「革命の夏」を挟み、本シーン出身のデイヴ・グロール(スクリーム時代の映像も)などを通して90年代のオルタナ/グランジへと拡大していく後期と、構成が超まとまっている。
キモは土地柄。「私立校出身で暴力とは無縁だった」と語るヘンリー・ロリンズなど、基本的にお坊ちゃん文化で、その余裕がバネとなって無闇に先鋭化した。この構図はアートの王道と言える。監督は12歳でシーンに飛び込みファンジンを立ち上げたスコット・クロフォード。ハードコア版のキャメロン・クロウだな。
この短評にはネタバレを含んでいます