くも漫。 (2016):映画短評
くも漫。 (2016)笑うに笑えない高度な医療コメディ
くも膜下出血再発の恐怖を抱えながらベットで過ごす2週間+αを、“病院あるある”を挟みつつ描いた本作。ギリギリの設定ながら、バットをフルスウィングしながら、死神ばりに忍び寄る“くもマン”の存在感や、脳みそ夫と沖ちづるが兄妹を演じる異業種キャスティング、Gentle Forest Jazz Bandが奏でる音楽の効果もあり、かなり高度な医療コメディに仕上がっている。一般病棟に移るまで、笑うに笑えないシーンが続くが、箱ヘルで消えた靴に対して、異常なこだわりを示す親戚の見舞いシーンは爆笑必至。ただ、相部屋患者役の坂田聡(祝!ジョビジョバ復活)はまだしも、女神と化した柳英里紗の出番が少ないのは残念だ。
この短評にはネタバレを含んでいます