劇場版「フリクリ プログレ」 (2018):映画短評
劇場版「フリクリ プログレ」 (2018)要所に仕込まれた70年代的ノリが楽しすぎる
ハイテンションな空気と、いい意味での「ふざけまくった」感覚のブレンドが、先に公開された「オルタナ」以上に異様な昂揚感をもたらす。何より魅力なのが、要所でマシンガン的に連発されるギャグやセリフ、そして作画の「昭和」感。懐かしのスポ根アニメ(漫画)を明らかに再現した状況やシーンもあったりして、それらレトロな要素が、ハイパーSFストーリー+流れるロック+現時点での最新映像テクと勢いよく絡み合い、大げさに言えば日本アニメの歴史を俯瞰するような印象さえ与える。全6パートを6人の監督に分担したことで散漫な気配も漂いつつ、むしろ微妙に話法が変わって最後まで飽きなかった。声優陣のノリの良さも味わい深い。
この短評にはネタバレを含んでいます