セラヴィ! (2017):映画短評
セラヴィ! (2017)いがみ合う世の中に放ったステキなメッセージ
ワガママな人たちが織りなすドタバタ・コメディーかと、高を括っていた。
他人の大切な結婚式の裏側で、無責任な言動を繰り返すスタッフたちに、イラっともした。
だが、全ての粗相を帳消しにするクライマックスの、なんと美しいことか。
それは多様な人種が集い、互いの文化を共有した結果生まれた奇跡のひととき。
これを描きたいがために作ったのだと製作陣の思いまでもが伝わってきて、二重に胸を打った。
監督は『最強のふたり』のコンビ。
パリ同時多発テロ事件後に企画したという。
混沌とした時代に何を発信すべきか。
誰もがその課題と向き合い、苦悩している今、本作が提示した一つの答えに大きな賛辞を送りたい。
この短評にはネタバレを含んでいます