ALONE/アローン (2016):映画短評
ALONE/アローン (2016)
ほぼ独壇場なアーミー・ハマーの芝居が見事
中東もしくはアフリカの広大な砂漠でたった一人、地雷を踏んで身動きが取れなくなった兵士の孤独なサバイバルが展開する。現実と幻覚、現在と過去を巧みに織り交ぜることで、主人公の絶望や恐怖、不安、後悔など様々な感情が交錯し、やがて生への渇望が沸き上がっていく。ほぼ出ずっぱりなアーミー・ハマーの、抑制の効いた、しかし感受性の豊かな芝居が見事だ。
言うなれば、四面楚歌の状況下で一歩を踏み出すことの勇気を描いた作品。いや、それにしても例えが極限過ぎるだろ!とは思うものの、ワン・シチュエーション・ドラマの新たな試みとして、なかなか興味深い映画ではある。
この短評にはネタバレを含んでいます