ピース・ニッポン (2018):映画短評
ピース・ニッポン (2018)日本全国の絶景スポットを圧倒的な映像美で捉えた作品
政治や社会情勢を見る限りにおいて、「美しい国」と呼ぶにはいささか疑問を持たざるを得ない昨今の日本だが、しかし本作に収められた日本の自然や文化は間違いなく美しいと言えよう。日本全国200か所以上の絶景スポットを、4K解像度のハイビジョンカメラで撮影した作品。いわば、日本の美観に焦点を当てた壮大なプロモーションムービーである。
ドローンによる空撮やコマ落としなどを駆使し、辛抱強く時間をかけて捉えた「奇跡の瞬間」の数々は、もしかすると実際に観光客が現地へ赴いて肉眼で見る光景よりも迫力があるかもしれない。振り返って、我々はこの豊かな土地で暮らすに相応しい人間たり得ているか?とも考えさせられる。
この短評にはネタバレを含んでいます