ジェイコブス・ラダー (2019):映画短評
ジェイコブス・ラダー (2019)オリジナルを知らなければそこそこ楽しめるサイコ・ホラー
アフガニスタンの戦場で兄を失った軍医が、帰還してから悪夢のような幻覚に悩まされるようになり、やがて死んだはずの兄が実は生きていて、何らかの薬物を投与されていることを知る。エイドリアン・ライン監督による傑作カルト映画のリメイク。あの有名な結末も含めて大幅な改変を施しており、海外ではコテンパンに酷評されているものの、しかし帰還兵のPTSDを題材にしたサイコロジカルなホラーとして、実はそれほど悪い出来でもない。むしろ、中途半端にオリジナルの要素を残し、同じタイトルを看板として掲げてしまったせいで、必要以上に印象を悪くしているようにも感じる。そういう意味では、無謀な挑戦だったのかもしれない。
この短評にはネタバレを含んでいます