タイトル、拒絶 (2019):映画短評
タイトル、拒絶 (2019)「映画女優・伊藤沙莉」を堪能!
内田英治監督と組んだ『獣道』に続く、3年ぶりの主演作に本作を選んだことでも分かるように、「映画女優・伊藤沙莉」を堪能できると同時に、TVドラマの助演では見え難い彼女の“覚悟”を垣間見ることができる。山田佳奈監督が自らの戯曲を映画化しているだけに、待合室におけるデリヘル嬢たちの動線は完璧であり、今回プロデューサーに回った内田監督らしい脚色にもニンマリ。そんななか、新旧の嬢役に佐津川愛美と恒松祐里を配し、バトらせる絶妙すぎるキャスティングには唸らされるばかり。ネタが被りがちな三浦大輔監督作に比べ、毒の足りなさは否定できないが、こんな時代だからこそ観たい時限爆弾のような一作だ。
この短評にはネタバレを含んでいます