男の優しさは全部下心なんですって (2019):映画短評
男の優しさは全部下心なんですって (2019)ポップでカラフルなセンスに注目
“恋愛体質純情セカンド”の異名を持つほど、恋愛依存がひど過ぎるヒロインと彼女をとりまく男たちが繰り広げる日常のスケッチ。まるで『21世紀の女の子』の一編のような雰囲気で、要は短編でも成立する作品を72分に引き延ばしている感もあり、のむらなお監督の荒削りさも目立つ。とはいえ、そこまで深堀りせぬとも、一瞬ドキッとさせるタイトルを付けてしまう監督のポップかつカラフルなセンスは要注目。さらに、仕事場のメリーゴーランドのように、その場で振り回されているだけのヒロインを演じる辻千恵のイヤミないキャラとキュートな魅力。それらが相まっていることは事実なので、次回作にも期待したいところ。
この短評にはネタバレを含んでいます