太陽とボレロ (2022):映画短評
太陽とボレロ (2022)水谷豊監督の“檀れい愛”をひたすら感じる
時に時代錯誤とも取れる、謎演出や独特すぎるセリフ回しが特徴的な水谷豊監督作だが、その奇妙さは、解散が決まったアマチュア楽団の奮闘劇を描く本作でも健在。河相我聞&原田龍二が中心のコミカル演出や20代設定であるはずの森マリアの「~だわ」口調など、気になり出したら止まらない。水谷監督の“檀れい愛”をひたすら感じられるほか、キャストが代役なしで挑んだ演奏シーンは見応えアリ。とはいえ、本来なら高まるはずの「ボレロ」を奏でるラストコンサートに関しては、まさかの決断&展開により、興醒めしてしまう始末。トランペットを奏でる町田啓太もドジっ子設定ながら、ちょっともったいない気も……。
この短評にはネタバレを含んでいます