星空のむこうの国 (2021):映画短評
星空のむこうの国 (2021)新たな世代の心も掴むセルフリメイク
『君の名は。』の公開時に、初公開時に文芸坐ル・ピリエに通ったかつての映画少年から、さまざまな類似点が指摘された「オリジナル版」から35年。小中和哉監督がセルフリメイクしたことに驚きだが、ピアノの旋律が美しいテーマ曲や自転車チェイスのカット割に至るまで、こんな忠実にリメイクしたことに、さらに驚き! さらに、「オリジナル版」では描かれなかった家族(ヒロインの母親は「オリジナル版」の有森也実!)とのエピソードを盛り込み、クライマックスの構成を変えるなど、泣かせ要素がヴァージョンアップ。「いいね!光源氏くん」などでも見られた小中監督の職人技が光る一本に仕上がった。
この短評にはネタバレを含んでいます