悪魔のいけにえ -レザーフェイス・リターンズ- (2022):映画短評
悪魔のいけにえ -レザーフェイス・リターンズ- (2022)過度な期待は禁物な平均点のスラッシャー・ホラー
都会から来たリベラルな平和主義者の若者たちが、保守的で排他的な南部の寂れた田舎に理想郷を作ろうとしたところ、50年近く大人しくしていた殺人鬼レザーフェイスを覚醒させてしまう…という『悪魔のいけにえ』の直接的な続編。ヒロインのひとりが銃乱射事件の生存者だったりして、明らかにアメリカ社会の今を投影させた着眼点は悪くないが、しかしそれがストーリーの中でちゃんと消化されているとは言えず。ブルガリアをテキサスに見立て、主に英国・アイルランドの役者を揃えて撮影されたわりに雰囲気はよく出ているが、オリジナルに敬意を捧げるならばゴア描写に頼らず恐怖を盛り上げるべきだった。
この短評にはネタバレを含んでいます