スパイダーヘッド (2022):映画短評
スパイダーヘッド (2022)ハリウッドの新たな名コンビの最新作
なかなか興味深い、ユニークな設定。ビジュアルも洗練されていて魅力的。SFは現実社会に通じる問題を語るのに適したジャンルで、今作もそれをやっている。でも最後に言葉ではっきりそれを伝える必要はなかったのでは。そこはもっと観客を信頼してほしかった。ポップな音楽を入れて独特のトーンを狙ったのも、やや疑問。シリアスなテーマを持つのだし、普通にダークなスリラーにしても良かったと思う。カリスマがあり、チャーミングで、だからこそ怖い悪役をクリス・ヘムズワースが名演。だが、もっと演技の見せ場があるのはマイルズ・テラー。テラーとコシンスキー監督は、ハリウッドの新たな名コンビになったと言って間違いない。
この短評にはネタバレを含んでいます