パープル・ハート (2022):映画短評
パープル・ハート (2022)この恋を応援したいという気分になれない
最初は嫌い合っていたが、とか、打算でカップルのふりをしていたが、という設定は恋愛映画の定番。この手の映画では結末が見えているだけに、そこにたどりつくまで応援できるか、過程に納得いくかが重要。今作の場合、主人公がとげとげしくてやたらと喧嘩腰、さらに自分のことばかり考えていて、「こんな人と一緒になったら大変だよ」と相手役の男を諭してしまいたくなる。移民や人種の問題などを散りばめてモダンにしたかと思えばエンドロールがあまりにベタ、歌手のソフィア・カーソンに合わせて「スター誕生」のような要素もプラスされていて、トーンにまとまりがない。映画にありがちな都合良すぎる展開もいくつか目につく。
この短評にはネタバレを含んでいます