ポッド・ジェネレーション (2022):映画短評
ポッド・ジェネレーション (2022)風刺的コメディぽくもあるが笑えない。
子供を玉子のようなポッドの中で育てることができるようになった、なんでもAI化された未来の話。出世を求めるビジネスウーマンと自然を愛する植物学者の夫。この二人が感化されることになるAIセラピストは目だけの存在だし、そこここに現れるアイテムも眼球だけだ。それが子宮センターという巨大企業に呑み込まれた監視社会を思わせる。と言って、ことさらにフェミニズムに傾くこともなく中立的な立場を保持しているのだけれども、母性と父性の問題を扱うにしてはいささか安易すぎないか。ラストの肩すかしは一体何なんだろう。どこか60年代70年代のショートショートSFを思わせ、懐かしさと同時に古臭さも感じさせる作品。
この短評にはネタバレを含んでいます