かくしごと (2024):映画短評
かくしごと (2024)母性の在り方
偶然出会った女性と少年が、偽りの母子として時を過ごすことになる映画。ぎこちないながらも偽りの生活がスムーズになっていく前半があるだけに、後半の展開が効いてきます。あくまでも不安定なことが、文字通り綱渡り状態で進んでいくので、見ている側はいつ破綻してしまうかとハラハラさせられます。何も派手なハッタリに任せた演出なくてもここまで見る側の気持ちをかき乱すことができるということは印象的です。関根光才監督の腕の良さを実感しました。演者で言えばやはり杏ですね。母性というものの在り方を考えさせられる演技でした。
この短評にはネタバレを含んでいます