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ファンシー・ダンス (2023):映画短評

ファンシー・ダンス (2023)

2024年6月28日公開 91分

ファンシー・ダンス
画像提供 Apple
猿渡 由紀

静かで美しく、強い感情に満ちた傑作

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

リリー・グラッドストーンは「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」でもオスカー候補入りしたが、今作はまさに彼女の映画だ。褒められるような生き方はしていないかもしれないが、家族とコミュニティに愛を持っている主人公ジャクス。その大事なものを奪われようとし、抵抗するジャクスに、観る者は強く思い入れをし、目が離せない。この映画に最もふさわしいと思えるエンディングは、心に残り、観終わってからもその先を想像させる。ネイティブ・アメリカンの日常をリアルに描く中では、彼らにとっての白人の存在についても触れられていく。美しく、静かだが強い感情に満ちた、見逃してはならない傑作。

この短評にはネタバレを含んでいます
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