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生きて、生きて、生きろ。 (2024):映画短評

生きて、生きて、生きろ。 (2024)

2024年5月25日公開 113分

生きて、生きて、生きろ。
中山 治美

復興五輪のレガシーの傍らで

中山 治美 評価: ★★★★★ ★★★★★

悲痛な叫びのようなタイトルが、本作の全てを物語っている。原発事故後から13年経った今も増え続けている遅発性PTSDなどを抱えた人たちと向き合う医療従事者に密着。その行為からは、「生きて」という必死の願いが聞こえてくるようだ。しかも医療従事者のみならず、患者の方もモザイクなし。両者のこの現実を伝えたいという覚悟が観客の目をスクリーンに釘付けにさせる。興味深いのは、メンタルクリニックの院長は沖縄での診療を続けており、遅発性PTSDは沖縄戦でも見られるという。原発と戦争。”お国のため”の大義名分ではじめたことの犠牲は市民が受ける、この負のスパイラル。復興五輪を唱えた人たちは本作をどう見るのだろうか?

この短評にはネタバレを含んでいます
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