ザ・バイクライダーズ (2023):映画短評
ザ・バイクライダーズ (2023)アメリカの歴史の小さな一角を生き生きと再現
アメリカの歴史の、ごく小さな一角。ジェフ・ニコルズは、60年代半ばにバイカー集団と時間を過ごした写真家の記録をもとに、失われたサブカルチャーをスクリーンで生き生きと映し出す。ここに出てくるのは、バイクという共通の趣味のもとに集まった、どこか無邪気なアウトローたち。暴力的な存在ではなかったのに、少しずつ変わっていく様子が描かれる。そんなマッチョな話を、ジョディ・カマー演じる女性の視点で語るところが面白い。バーやコインランドリー、こだわりの服装などを再現したビジュアルは、美しく、ノスタルジック。今最も注目のバトラー、ハーディ、カマーは当然ながら、ニコルズ映画常連のシャノンも目を釘付けにする。
この短評にはネタバレを含んでいます